納豆菌から納豆ができた!という記事を書きましたが(納豆の記事へ:ザンビアで納豆を作ってみた)、あのあと、作った納豆は見事に失敗。何か環境が違うんだろうかと考えていて、そしてふと、ある日思いました。あ、ルサカって標高が高いからその影響もあるのかな?納豆菌は発酵するのに大量の酸素を使うそう。標高1,279 mのルサカは、酸素濃度が86~87%。今まで納豆を作っていたアジアの標高はほぼ日本と同じだったので、この違いが何度も失敗する原因のひとつ?
温度ばかりに気を取られていましたが、温度は気にせず、発酵容器は穴の開いたもの、酸素の量が少なく発酵に時間がかかると考えて、今度は24時間だった発酵時間を、36時間と長めにしてみました。そしたら連続で成功、初めに成功したときに比べ、粘りもずっと増しました。以下納豆の作り方をご紹介します。失敗の原因はあくまで勝手な想像です。以下参考にならないと思いますが、個人的な納豆の作り方覚書。中国製の簡易ヨーグルトメーカーと、ヨーグルトメーカーを使わなくても保冷袋を使ってもできたので、こちらに紹介しておきます。
納豆の作り方(1人前50g 10個分)
大豆250gをよく洗ってボールに入れ、豆の体積の3倍くらいの量の水に浸水しておく(豆が水を吸ったあとも、水に浸っているくらいの量)。海外の豆は日本の豆に比べてよく乾燥しているので、そのまま24時間くらい冷蔵庫に置いておく。


大豆の水を切り、新しい水に取り替える(大豆が水にかぶるくらい)。そのまま水ごと圧力鍋へ入れて蒸し始める。電気コンロは温度調整が難しいので、圧力がかかって蒸気が出始めたら、コンロから少し鍋をずらして蒸気が少し出る状態にし、弱火にして15分。15分後にコンロのスイッチを切り、コンロの上に鍋を戻して余熱で15分火を入れる。これを1セットとして、大豆が指で軽くつぶれるくらい柔らかくなるまで、4セット繰り返す。大豆はお好みで茹でてもいいと思います。発酵に使用する器具をすべて熱湯消毒しておく。



豆の蒸しあがりに合わせて、沸騰させて滅菌した水大さじ1くらいに、納豆菌1gを加え、納豆菌液を作ります。本当は0.1gで作れるようですが、今のところ、多めに1gで作っています。成功することが増えたら、だんだん減らしたりしてみようかと考えています。


大豆が蒸し上がったら、熱いうちに納豆菌液と合わせてよく混ぜ、酸素がよく入って水が溜まりにくい穴の開いた容器に移し、ヨーグルトメーカーにセットします。水滴が落ちないように、布、またはキッチンペーパーをかけ、酸素がよく入るように、蓋はずらして36時間放置。水滴がすごいので途中何回か、蓋についた水滴を落としてあげます。


ヨーグルトメーカーが無い場合、保温できる袋や箱などを使っても可能。下記の保冷袋を使って作ってみました。納豆菌液を混ぜ、キッチンペーパーで蓋をした豆のバットと、ペットボトルや瓶に、沸騰したお湯と常温のお水半々で入れると50℃くらいになるので、それを一緒に保冷袋に入れてチャックを閉めておきます。触ってやや熱いと感じる温度で、お湯をだいたい4時間おきくらいに取り替えます(保温容器によると思いますが)。完全に冷めなければいいので、お湯を取り替える時間はそこまで神経質にならなくても大丈夫。夜は寝る前にお湯を替えて、朝まで放置、起きた後にお湯を替えても問題なかったです。




36時間後、発酵を終えたものを、ラップをかけて冷蔵庫へ。さらに1日冷蔵庫で寝かせます。1日寝かせると、納豆菌も安定して、においも市販の納豆に近くなります。それを50gずつ、食べやすいように小分けの入れ物に入れて完成!



ここまで来たら、玄米でも納豆づくりを成功させたい気がしてきました。
後日談
日本へ一時帰国して、市販の納豆をザンビアへ持ってくることができました(市販の納豆の記事へ:結論、市販の納豆菌は強い)。市販の納豆から作ったら、以前のやり方でも問題なく納豆が出来上がりました。標高の高さが影響してないとはいいきれませんが、市販の納豆の納豆菌は、粉末よりも元気。これからはどこへ行くにも市販の納豆を持参したいと思います。