ザンビアで麹を育ててみた 第3弾

麹できあがりイメージ やってみた

醤油麹を作ってみて(醤油麹の記事:ザンビアで醤油麹を作ってみた)、芯が残っているという問題点も明らかになったので、第2弾の改善点と合わせて(第2弾の記事:ザンビアで麹を育ててみた 第2弾)、第3弾の麹を作ってみることにしました。必要な湿度と温めの感覚もだんだんわかってきたので、それを踏まえての改善点。

改善点1 細かいお米を取り除く

第2弾で細かいお米に麹菌が先に育ち過ぎてしまうと感じたので(この緑色の特性を持っているようで、そこだけ緑色になる)、ザンビアのコシヒカリをふるいにかけて、ある程度細かいお米を取り除いてみました(ザンビアのコシヒカリの記事:ザンビア産のコシヒカリがやって来た)。しかしながら、日本のお米のように粒が揃っていないので、ふるいにかけたとて限界が。先日、日本米を譲っていただく機会があり、少しもったいなくはありますが、試しに麹のできがどれだけ違うのか、今回は日本米で作ってみることにしました。

割れたお米が多すぎるイメージ
割れたお米が多すぎる
日本米で試してみるイメージ
日本米で試してみる

改善点2 お米に芯が残らないように蒸す

お米3合ほどをよく洗って一晩ほどきれいな水に浸しました。はじめは常温に1時間ほど置き、その後は衛生上の問題で冷蔵庫で保管しました。ザンビアは乾季、ざるに移して傾け、水きりの時間も長く取ってしまうとお米が乾燥しそうなので、1時間だけ水切りをしました。

オーブンシートを敷いて中を少しくぼませ、第2弾の倍以上の時間50分蒸しました。蒸し上がりはきちんと硬く、今回は中までしっかり火が通ったと思います。さらし手拭いではなく、オーブンシートでも問題なく蒸せたので、この方がくっつかなくていいかも。

12時間の浸水、1時間の水切りイメージ
12時間の浸水、1時間の水切り
オーブンシートをひいて蒸すイメージ
オーブンシートをしいて蒸す
芯が完全に無くすイメージ
芯が完全に無くす

改善点3 湿度管理をする

トレイにキッチンペーパー、その上に新しいオーブンシートをトレイに敷いて、そこに蒸したお米を広げます。45℃になるくらいまで冷まし、乾燥麹50gを混ぜていきます。乾燥麹はどうしても下に落ちて溜まりやすくなるので注意して全体に均一に混ざるようにし、オーブンシートごとギュッと包んで、さらに煮沸した清潔なさらし手拭いで包んで、ビニール袋に入れ保温を開始しました。

乾燥麹を混ぜるイメージ
乾燥麹を混ぜる
煮沸したさらし手拭いイメージ
煮沸したさらし手拭い
ギュッと包んでさらしに巻くイメージ
ギュッと包んでさらしに巻く

お米自体の湿度が低い方が、麹菌がうまく定着しますが、まわりの湿度が低いと18時間後の発芽、ほわほわが少ない気がしました。冷ます際は、オーブンシートの下にキッチンペーパーを引いて、なるべく水分を飛ばすようにし、その後、清潔なさらし手拭いを熱湯消毒したあと、固く絞って使います。

また、24時間経過後の盛りの際に、新しいオーブンシートと手ぬぐいに取り替え、一番下にキッチンペーパーをしくことにしました。発酵によって出る水分をそのままにしておくと、独特な匂いが出てきてしまうようで、その水分を吸収し、反面、湿度は保つためです。

一番下にキッチンペーパーイメージ
一番下にキッチンペーパー
煮沸したさらし手拭いイメージ
煮沸したさらし手拭い
新しいものに取り替えるイメージ
新しいものに取り替える

改善点4 ほんのり温める

温めることに焦点を当て過ぎていたので、40℃前後に保温に努めることにしました。保冷温袋にダウン、大判のタオルを入れ、その中、一番下にヨーグルトメーカーを湯たんぽ代わりの熱源として置き、麹をこの上にのせるだけにしました。盛りに入るまでは、小さい保冷温袋にも入れておきます。

盛りの入れ物も、保温しやすいように少し小さめの入れ物に替えました。直接熱源に触れないので、乾燥のスピードも遅くなった感じがします。

保温に努めるイメージ
保温に努める
最初の24時間は小さい保冷温にもイメージ
最初の24時間は小さい保冷温にも

改善点5 手入れの時間

乾燥麹の菌の種類なのか分かりませんが、そんなに高温に発熱することがまずないので、18~22時間後に手入れを行い、24~26時間後に盛りを行ったら、触らないことにしました。その代わり、湿度を高くした方が麹菌の成長がいいので、30時間~、36時間~の手入れの時間に、麹の様子を見て、湿度を維持するために濡れた布巾を置くことにしました。

18時間後 手入れ1回目

18時間後、麹の甘い香りがし始めます。やはりお米が乾燥している一方で、ビニールに水滴が出るくらい周りの湿度を高く保っている方が、ほわほわ具合がいい気がします。

ほわほわの菌が発芽(クリックで拡大)イメージ
ほわほわの菌が発芽(クリックで拡大)
固まりを崩して均一にイメージ
固まりを崩して均一に

26時間後 盛り

あまり長時間同じ状態にしておくと、匂いが出てくる気がするので、ここまでは第2弾と同様で、別な容器に移して平らに盛りました。その際に、新しいオーブンシートと手ぬぐいに取り替え、発酵で出てくる水分を取るため、一番下にキッチンペーパーをしきました。

全体が白くイメージ
段々白く(クリックで拡大)
ほぐすイメージ
ほぐす
平らに盛るイメージ
平らに盛る
きれいな手拭いなどに交換イメージ
きれいな手拭いなどに交換

31時間、41時間、48時間後 放置

31時間を過ぎたあたりで、手ぬぐいが乾燥し始めたため、水に濡らしたキッチンペーパーを上に置くようにしました。睡眠時間などに合わせて、41時間、48時間と見た目を確認し、キッチンペーパーが乾いていたら、再度水を含ませて置きました。

31時間後(クリックで拡大)イメージ
31時間後(クリックで拡大)
湿度を保つイメージ
湿度を保つ
41時間後(クリックで拡大)イメージ
41時間後(クリックで拡大)
48時間後(クリックで拡大)イメージ
48時間後(クリックで拡大)

65時間後 出麹

48時間後はまだそうだったので、夜を越して、朝、出麹に。全体が白く固まり板状になり、割ってみると中まで麹菌が浸透しています。ほわほわ感が増して、割れたお米が無いからか、前回よりも均等に菌が繁殖して全体が白く出来上がった気がします。

板状に(クリックで拡大)イメージ
板状に(クリックで拡大)
中まで菌が浸透(クリックで拡大)イメージ
中まで菌が浸透(クリックで拡大)
乾かすイメージ
乾かす

感想

今回の麹が、一番よくできた気がします。お米の粒が揃っていない場合、菌の繁殖が偏るのは仕方がないのかも、と思いました。それから、麹菌を振りかけるのに比べて、共麹にすると麹部分が育ち過ぎて色が変わるようなので、これ以上きれいな麹が作りたいなら麹菌を手に入れてからの方が良さそうです。

寒い間に作りたかった味噌の仕込みも終わったし、一旦、これで麹作りもおしまい。次は麹菌を手に入れて、保温するのに便利な道具を揃えてからやってみたいです。

今年最後の味噌イメージ
今年最後の味噌
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