ザンビアでよく食べられる葉物野菜の中でも、今の時期は、Spinach(スピナッチ ほうれん草)、Kale(ケール)、Chibwabwa(チワワ カボチャの葉)が、スーパーマーケットでも一般的に売られていています。日本人からすると、この中で買うならほうれん草でしょ、と思いますが、ほうれん草とは言えど、この野菜、明らかに見た目が違うのです。

いつもは葉物は中国系市場で買っていますが、この暑い時期、いい野菜が少なくなってきたので、何か使えそうなものはないかなと探していたところ、ふと目に付いたので、買ってみることにしました。ちなみに、さすが、ザンビアの人も食べる野菜なだけあって、Shopriteでも、この量一束800gほどでK11.99(2024年12/7現在のレートで66円弱)と他の野菜からすると安いです(それでも市場で買うより高いかと思いますが)。
自分では調理したことはありませんでしたが、ザンビア料理にはメジャーな葉物野菜なので、トマトと炒めてあったりして、食べたことはあるものの、印象は薄い。なぜって、茹でてみると、何となくその理由がわかる気がします。シャキシャキとした歯ごたえがあるものの、葉っぱそのものの味は特徴がないです。日本のからし菜のからしっぽさがないような、クセも青臭さも全く無し。


調べてみると、ほうれん草と同じアカザ科の野菜で、日本ではフダンソウ(不断草)と呼ばれているそう。暑さや乾燥に強く、病気や害虫がつきにくいなど、栽培しやすい野菜なため、アフリカでよく食べられているようです。日本でも、青菜類が不足する夏にも収穫できるため、ほうれん草の代用として利用さていた過去があるんだとか。ヨーロッパでは茎がカラフルな種類のものが、スイスチャードと呼ばれていて割と一般的な野菜。若い葉っぱであれば、生でも食べられて、サラダにも使われるそうです。レシピも「フダンソウ」「スイスチャード」などのキーワードで検索すると色々見つかります。個人的に、わさびと合わせたら、「からし菜」のレシピがぴったりな印象。
アフリカのほうれん草は、育ちに育って立派で固めなのと、衛生上の問題で、しっかり火を通して調理するのがいいと思います。かなり大きいので、事前に茎と葉に分けて食べやすいサイズにカットしておきました。茎から先に茹で、1分経ったところで、葉を追加して、さらに1分30秒ほど火を通します。とりあえず、水気を軽く絞って、鶏がらスープの素とすりごま、ごま油を加えてナムルにしてみました。茎が立派だったので、筋などが残るかと思いましたが、茹でると柔らかくなりました。本物のほうれん草にはかないませんが、この暑い時期の代替野菜としては問題なさそう。



一束、結構な量あるのに、あまり日持ちしなさそうなので、何かもう1品。味は違いますが、食感がやや似ているかもというところから、おにぎりや炒飯にも使えるし、なんちゃってピリ辛高菜炒め風にしてみます。アフリカのほうれん草(400gほど)を細切りに切り、塩 小さじ1/2を加えて30分ほど置いて、水気を絞ります。ごま油大さじ1を熱し、種を取った唐辛子1本を輪切りにしたものを加えます。パチパチ音がしてきたら、ほうれん草を入れて炒めます。しんなりしてきたら、酢 小さじ1、砂糖 大さじ1/2、醤油 大さじ1を加え、水分が飛んで火が完全に通ったら火を止めます。ほうれん草自体の水分量によっても味が変わるので、味見をしてみて調整。最後に白ごま 大さじ1、ごま油 小さじ1を入れて混ぜてできあがり。



切ったときはすごい量でしたが、最終的に1/4くらいになりました。なんとなく高菜?な雰囲気で、ご飯との相性ぴったり。たんぱくな味なので、油に合わせる方がおいしいのかも。評判も上々だったので、これはリピート。アフリカのほうれん草は年間を通して手に入るし、これからはたまに買ってみるかな。
