ある土曜日の午後のこと。この日は友人がザンビアに遊びに来てくれることが決まったので、どこに行くか検討も兼ねて、車であちこちをウロウロしていました。最終的に買い物をして家に戻ろうとモールに車を停めたところ、あれ?車の鍵が閉まらない。最近、車のリモコンキーが効かないことがたまにあったので、ついに電池切れ?
ということで、鍵穴に鍵を差し込んで、手動でロックしようとしましたが、今度は鍵が入りません。鍵穴に金属片か何か詰まってる気が。。。何も身に覚えが無いし、ああでもない、こうでもないと、2人で話していたら、駐車場のセキュリティのお兄さんと、隣に停まっていた車の方が見に来てくれました。あ、これピッキングやられているね、何か盗まれてないの?車の中のものを盗もうとしたか、鍵を壊しておいて、ロックしないで離れた隙に、荷物を盗もうとしたのかもね、と。


車に貴重品は置かないようにしているので、幸い盗まれたものはありませんでした。いつ鍵穴がこんなことになったのか全く覚えもなく。いつだったか、直接鍵で車を手動ロックした記憶はあったので、はじめからこうだったわけではないのは確かです。買い物は取りやめ、その足でAutoWorldに行くことにしました。AutoWorldは、ザンビアではメジャーな、カー用品販売や車の修理してくれるお店です。
Woodlands MallにあるAutoWorldの場所
鍵穴のことをAutoWorldのスタッフさんに相談すると、どこからか屈強な男性を呼んできてくれました。え?誰?修理の達人?と頭の中を情報がぐるぐるしましたが、修理にどれくらいかかりそう?と聞いてみると、「10分かな」という返答。?10分?キーシリンダーの取り換えで数日を覚悟していたので、本当に驚きました。金額も少しのせているのかもしれませんが、私たちが考えていたよりはかからず、K250で直すよと。
男性の後についていくと、実はこの方、近くのモールにあるClassique Cleanersという、クリーニングチェーン店の方ということが判明。日本の鍵屋さんは、靴の修理や時計の交換など、複数のサービスを提供していることが多いですが、ここザンビアでは、クリーニング屋さんが、靴の修理、合いカギの製作までサービスを提供しているようです。車の鍵を鍵屋さんが直せるものだとも知りませんでした。
先日、サウスルアングア国立公園へバスで行った際、車の修理の素早さに驚いたばかりですが(バスの記事:バスでルサカからムフウェへ移動してみた)、今回もザンビアの人のその器用さに脱帽です。見たこともない専用のドライバーで車から鍵のシリンダー部分だけを外し、店舗内でささっと分解。ささっと分解とはいえ、何やら細かい部品がたくさん出てきたので、慣れていないと組み立て直すのも難しい感じ。そして最後に専用の器具で鍵穴から金属破片を取り出してくれました。見たところ、細い金属ヤスリの先っぽが折れたような金属片でした。

さらに車のリモコンキー操作でもたついていたら、「電池無いんじゃない?取り替えるよ」と、なんて渡りに船な申し出もいただけました。リモコンキーをその器具何?というようなもので、ものの10秒で分解し、新しい電池だけPicknPayで買ってこれるように取り出してくれました。


恐らく誰かがピッキングをしようとして、何か金属を差し込んだんだろうとのこと。車の中に何か盗まれそうなものを置いてた?と聞かれたので、もしかしたら、音楽を聞くために置いてある小さなスピーカーのせいかもしれません。車を離れるときに隠しておくなど、気を付けなければと思いました。
ということで、当初は重かった気持ちも、特に何も盗まれずに鍵穴も修理できたし、ザンビアの人の器用さに感動、サクッと動く車のリモコンキーもゲットでき、なんてラッキーな日だ!と、最後には180度変わったのでした。鍵周りで困ったことがあれば、Classique Cleanersに行ってみるといいかも(私たちだけが知らなかったかもしれませんが)。