ザンビアの乾季と納豆の憂うつ再び

生活

何回か納豆の記事は書いていますが、納豆づくりにまたもや暗雲が。最終的に日本から一時帰国の際に持ってきた、冷凍した市販の納豆を使って作っていましたが、最近、また粘りがない納豆ができるようになりました(納豆作り、試行錯誤の記事:ザンビアで納豆を作ってみた)。作り方は同じ、特に味はおかしくないのに、なぜ。もうこれは、標高の影響でも、菌の違いでもなさそうです。

試してみたこと

この1か月ほど、何が悪いのかとまた色々と実験、試行錯誤してみました。粘らない「もどき納豆」は特に変な味がしないので、食べはしますが、納豆風味のパラパラした豆になるだけなので、おいしくないのは、ご想像の通り。

納豆菌が理由?イメージ
納豆菌が理由?
  • 冷凍納豆が悪くなったのかもしれない?→市販納豆の新しいパック、粉末の納豆菌を使ってみる。
  • 器具が古くなって消毒が足りなくなった?→鍋で熱湯消毒を念入りにしてみる。

様子に違いは見られず。でも、特に、発酵が終わって冷蔵庫に入れた後に、著しく粘りがなくなるのを発見。

冷蔵庫のせい?イメージ
冷蔵庫のせい?
  • 冷蔵庫の温度が安定しないから?→一部を比較的開けないドリンク専用の冷蔵庫に入れてみる。
    ※ザンビアでは冷蔵庫にいろいろ詰め込んでいて、ものを入れるたびに温度が上がりやすい。

様子に違いは見られず。インターネットで検索してヒントを探ってみると、冷蔵庫に入れる際に、密閉容器の方が粘りの継続にいいという記事を発見。そういえば、最近、小分けした納豆の容器の下に水が少し出ている気がしていました。

  • 冷蔵庫の湿度が高いから?→ラップをぴっちりして入れてみる。
  • 寒くなって冷蔵庫の温度が冷えすぎて結露が出ている?→すぐに入れず、常温まで冷ましてから冷蔵庫に入れる、また冷蔵庫の温度を少し上げてみる。

様子に違いは見られず。他の方の手作り納豆の記事で、キッチンペーパーは必須という記載。キッチンペーパーは消毒できないので、雑菌が入るのではと不安があり、私は今まで使ったことはなかったけれど、水が出ているのが気になるので試してみました。

キッチンペーパーイメージ
キッチンペーパー
  • 乾季に入ったことで湿度の変化が問題?→容器の下にキッチンペーパーを敷いてみる。→成功!

雨季が終わってから納豆が著しく粘らなくなったように思います。今までは作る際の水分量は調整してきたけれど、湿度で大きく変化があるとは考えていませんでした。湿度が低くなって、納豆の水分の蒸発スピードが上がっている反面、外の気温が下がって結露も増えているという相乗効果が原因かもしれません。ザンビアでは冷蔵庫はいろいろ詰め込んでいて日本に比べて湿度も高めで安定しないので、冷蔵庫でさらに納豆が結露して菌が弱るとか、そういう可能性が高そうです。

下に敷いたキッチンペーパーはびちゃびちゃになるということはなく、なんとなく湿っている状態、一番の大敵の水滴が出ないので、納豆菌が弱ることもなく、全体の湿度が一定に保たれるようです。

変えてみた作り方(1人前50g 10個分)

記録のために、新しい作り方をここに記載しておこうと思います。

大豆250gをよく洗ってボールに入れ、豆の体積の3倍くらいの量の水に浸水しておく(豆が水を吸ったあとも、水に浸っているくらいの量)。海外の豆は日本の豆に比べてよく乾燥しているので、そのまま24時間くらい冷蔵庫に置いておく。

大豆を水に浸けて冷蔵庫にイメージ
大豆を水に浸けて冷蔵庫に
24時間の水を吸った大豆イメージ
24時間の水を吸った大豆

大豆の水を切り、鍋に入れ、大豆がかぶるくらいの水を入れて沸騰させる。沸騰したら水を捨て、軽く大豆を洗う。再度、大豆がかぶるくらいの水を入れ、圧力鍋へ入れて蒸し始める。最近購入する大豆が、アクが強いのか、少し苦みが残るようになったので、茹でこぼす手順を追加しました。

アクをとるため一度茹でこぼすイメージ
アクをとるため一度茹でこぼす
水を替えて圧力鍋で蒸すイメージ
水を替えて圧力鍋で蒸す

電気コンロは温度調整が難しいので、圧力がかかって蒸気が出始めたら、コンロから少し鍋をずらして蒸気が少し出る状態にし、弱火にして15分。15分後にコンロのスイッチを切り、コンロの上に鍋を戻して余熱で15分火を入れる。これを1セットとして、大豆が指で軽くつぶれるくらい柔らかくなるまで、4セット繰り返す。発酵に使用する器具をすべて熱湯消毒しておく。

付属の蒸しかごに入れて蒸すイメージ
付属の蒸しかごに入れて蒸す
蒸し上がりイメージ
蒸し上がり

豆の蒸しあがりに合わせて、冷凍していた市販の納豆を5粒くらいに沸騰したお湯大さじ1弱を加え、納豆菌液を作る。やはり市販の納豆の方が強い気がするので、最近は市販の納豆を使っています。一回一回の分量を取りやすく、納豆が傷まないように、はじめにシート状に小分けにして保存しています。

使うのは市販の納豆5粒くらいイメージ
使うのは市販の納豆5粒くらい
お湯を加えて納豆菌液を作るイメージ
お湯を加えて納豆菌液を作る

大豆が蒸し上がったら、熱いうちに納豆菌液と合わせてよく混ぜ、キッチンペーパーを2重に敷いた入れ物に入れ、ヨーグルトメーカーにセット。水滴が落ちないように上にもキッチンペーパーを2重にしてかけ、蓋をして24時間放置。水滴がすごいので途中何回か、蓋についた水滴を落とし、12時間で一度上のキッチンペーパーを取り替える。上下にキッチンペーパーを使って、水分が納豆にたまらない様にしました。市販の納豆を使うようになってから、穴の開いた入れ物より消毒が簡単なので、普通の入れ物を使っています。特に違いはそこまで出ないようです。

大豆が熱いうちに納豆菌液と混ぜるイメージ
大豆が熱いうちに納豆菌液と混ぜる
2重にキッチンペーパーをしいてイメージ
2重にキッチンペーパーをしいて
納豆菌液とよく混ぜた大豆を入れるイメージ
納豆菌液とよく混ぜた大豆を入れる
上からもキッチンペーパーイメージ
上からもキッチンペーパー
ヨーグルトメーカーにセットイメージ
ヨーグルトメーカーにセット

24時間後、発酵を終えたものを、再度上のキッチンペーパーを新しいものに変え、その上からラップをかけて冷蔵庫へ。さらに1日冷蔵庫で寝かせる。冷蔵庫で結露がでるので、ラップだけではなく、キッチンペーパーをしたまま入れることにしました。

キッチンペーパーをしたまま冷蔵庫へイメージ
キッチンペーパーをしたまま冷蔵庫へ
24時間後の納豆イメージ
24時間後の納豆
再び粘るようにイメージ
再び粘るように

納豆がキッチンペーパーにくっつくのがかなり微妙なので、下に敷くキッチンペーパーに何か代用品が使えないか検討は必要ですが、原因が分かったのでひとまず安心。納豆を作り始めたのは去年の乾季だったので、もしかしたら、同じ理由で納豆ができなかった可能性もかなり大きいです。東南アジアでの乾季と言えば、暑いイメージが強かったので、ザンビアのような寒い乾季は初めて。納豆も、国によって、季節によって作り方を微妙に調整する必要がありそうです。

後日談

キッチンペーパーに直接納豆が付くのは微妙だったので、オーブンシートを間に挟んで試してみました。オーブンシート自体はそんなに水を吸わないのですが、ステンレスの入れ物との境目に結露が出ているようなので、キッチンペーパー2枚の上にオーブンシートを敷いて挑戦。

オーブンシートを追加
納豆完成

これでも無事に同じように納豆ができあがりました。冷蔵庫で1日寝かせたあとは、上下のキッチンペーパーはかなり水分を吸っていたので、様子を見て交換がするのがいいかもしれません。懸念点も解決!またしばらく安心して納豆を楽しみたいと思います。

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