ザンビアの銅鉱山で活躍する日本の技術力

日立建機ザンビア Co., Ltd.イメージ 生活

海外暮らしもザンビアで4か国目になりましたが、多くの国で「日本人会」があるのに驚きます。各国で活動内容はさまざまですが、現地情報をもらえたり、実際の交流会が開かれたりもしていて、ときに、助けになり心強いものです。今回、ザンビア日本人会で日立建機工場見学を企画してくださり、参加してきました。日本企業を海外で見学するのはセキュリティの問題もあり、なかなか個人では難しいもの。日本企業がザンビアでどんなことをされているのか、とても興味津々でありました。

日立建機株式会社は、建設機械・運搬機械及び環境関連製品等の製造・販売・レンタル・アフターサービス事業を展開していて、今回見学した日立建機ザンビア Co., Ltd.は「再生工場」を持つ拠点です。(日立建機のサイト:Hitachi Construction Machinery)オフィスはルサカの空港近く位置しています。

日立建機ザンビア Co., Ltd. イメージ
日立建機ザンビア Co., Ltd.

ザンビアは世界有数の銅生産国。銅が主要な外貨獲得源で、その生産量と国際価格が、国の経済に大きな影響を与えています。現在、ザンビア北西部のカッパーベルト(コッパーベルト)はアフリカ最大の銅鉱山であり、日立建機ザンビア Co., Ltd.の機械はそこで使用されています。日本の機械がザンビアの銅採掘の現場で活躍しているなんてすごいですね。機械の新車・部品販売の他、ヨーロッパ、インドまでにわたる、再生部品の製造なども、ここ日立建機ザンビアの「再生工場」が担っています。今回見学させていただくのは、この再生部品の工場になります。

これで小さめのショベルカーイメージ
これで小さめのショベルカー
大きいものはバケットだけでこのサイズイメージ
大きいものはバケットだけでこのサイズ

再生部品とは何か。知らないことばかりですが、建設機械・運搬機械は、車体寿命に対して各部品の寿命が短いため、使用しているうちに部品の交換が何度か必要になるものだそう。ここで重要なのが、「再生部品」。使用済み部品を新品と同等の機能を持つ部品として「再生工場」で再製造したものです。再生部品は新品より低コストで、さらに現地、アフリカでの部品手配を可能にするため、機械復旧時間を大きく短縮します。顧客ニーズを満たす上に、交換した壊れた部品は回収されて再生工場での再製造に利用されるため、資源の循環、産業廃棄物の低減への貢献にもなっています。

工場見学では、はじめに日立建機ザンビアの概要のお話をうかがい、実際に再生工場の中を説明を受けながら見て回りました。工場内は撮影禁止で画像はありませんが、各部品の巨大なサイズに驚きながら、洗浄、電気まわり、加工に塗装など、多岐に分かれた再生工程を教えていただきました。また、工場内はすべてがきれいに整理、ゾーン分けがきちんとされていて、ザンビアでここまできれいな職場はなかなか、とてもびっくりしました。調べてみると、そのカイゼン活動の取り組みは、KAIZENのザンビア全国大会で優勝したり(記事:Hitachi Construction Machinery Zambia, the First Place in the Zambia KAIZEN Conference (Hitachi Construction Machinery Zambia))、国際QCサークル大会でプラチナ賞を受賞したりしているようです(記事:部品再生工場のカイゼン活動が、国際QCサークル大会でプラチナ賞を受賞(日立建機ザンビア))。

お昼休みは静かイメージ
お昼休みは静か

工場のお昼休み中に見学したので工場で働くスタッフはいませんでしたが、ザンビアで340名余りのスタッフの雇用を生み出していたり(日本の方は数名程度で)、ザンビア政府の進める建設機械オペレータ育成のための官民連携プロジェクトに携わったりもしているそうです。

ザンビアに貢献する日本の企業を初めて知ることができ、とても勉強になりました。日本の技術が海外で活躍しているのは、やっぱりうれしいですね。

タイトルとURLをコピーしました